3Dモデルデータ軽量化のニーズと3Dトレース技術の概要
国土交通省が推進するi-Constructionにおいて活用されているドローンや3Dレーザスキャナによって得られた点群データを、BIM/CIM等での地形モデルとして利用するためには一般的に面データの3Dモデルを生成する必要がありますが、SfM解析ソフトで生成される面データは無数の三角形メッシュの集合体となっているため、データが非常に重くなりファイルサイズが数GBとなることも多く見られます。弊社ではこのような課題に対応するために、エッジを3Dトレースして一様な面を作成することによって、大幅なデータ軽量化に成功しました。
技術の独自性(弊社3Dトレース)
ファイルサイズを1/30~150に軽減した上で再びSfMソフトで写真テクスチャを貼り付けて鮮明化
漁港現場での活用事例
3Dトレースにより、ファイルサイズを813MB(点群)及び826MB(メッシュ)から30MBに軽量化出来ました。
- 3D点群データ(813MB)
- 3Dメッシュデータ(826MB)
- 3Dトレース後データ(30MB)
- BIM/CIMでの活用
山間現場での活用事例
3Dトレースにより、ファイルサイズを767MBから5MBに、面総数を1838078面から7346面に軽量化出来ました。
- 3Dトレース前:767MB・1838078面
- 3Dトレース後:5MB・7346面
- 地形CIMモデル
- 施工CIMモデル
軽量化面データの土工ステップ活用事例
BIM/CIMソフトの中には現況地形を点群データで表示する事例も多く見られますが、弊社では3Dトレースで軽量化された「面データ現況地形と規定の床掘勾配面を交差させたモデリング手法」により、現況地形→床掘→構造物構築→埋戻 といった土工ステップを分かりやすく表現しています。
- 現況地形
- 床掘工・基礎杭工
- 橋脚工・足場工
- 埋戻工
本技術「3次元点群データの軽量化」が建設テック未来戦略(日経BP)の有望技術50として掲載
本技術「3次元点群データの軽量化」が建設テック未来戦略(日経BP社・2020年3月発行)の「ニーズが高く有望な技術50」の一つとして掲載されました。